「新潟県新エネルギ-参入・育成促進事業補助金」の成果報告
- 2018.05.31
- 実証実験
成 果 報 告 書
補助金対象事業の成果発表をさせて頂きます。
太陽光利用など再生可能エネルギ-問題は現在大変注目されている所ですが,
何れも一長一短有り季節や自然環境・昼夜を問わず,何時でも何処でも誰
でもが安定的供給出来,しかも省エネでCO2の排出が少なく,地球温暖化や
ヒートアイランド抑制に適した「地中熱利用」が有力視されて来ましたが
御存知の通り初期投資に莫大な費用(地下ボ-リング費用)が掛かるのが
最大のネックとなり普及が今一の現状です。 其処で豪雪地帯に有る弊社
地方では,消雪用井戸が可なり有りますので,其の井戸を利用すれば初期
投資が無くて済み地中熱を採取し利用出来ないかと考えまして「既設消雪
パイプ用井戸利用で揚水せず採熱し,空調利用した実験を井戸深100m級・
50m級井戸で実施し成果が上がりました。
(通常のクロウズドル-プ式と使用機材料は略同じで,熱媒体が地下水と
土との違いだけです。)
しかし1本の井戸より採取出来る量は限られて居ますので,井戸を増設せず
2組の採熱管を挿入し2系統に分け夫々別々に稼働させ,同等の成果が出る
か実験するのが1番の狙い,2番目は 同時に2組が稼働した時,地下水の
温度状況がどの様に変化するのかセンサ-を挿入,その他外気温・採熱管
の入りと出,各室内の温度を測定器で記録する為11本のセンサ-を使用,
又室温等を目視での記録も併せて取る事にしました。(使用井戸深130m・
徑200mm)
3番目は地中熱の知名度が誠に低い為,一般ユ-ザ-から実体験して貰う為
自社内の事務所4室に空調施設を設置,モデルル-ム化して一般公開をした。
此の三点が主たる目的です。お陰様ですこぶる快適な今冬を過ごしました。
・施設の概要の図示
・井戸断面図。建物平面図に器具・電気設備取付位置を図示。
・採熱施設の写真
・各所の温度記録グラフ参照(室内設定温度24℃)
結論
・一番のメリットは初期投資が不要である事(ボ-リング費用略0)
・井戸水が枯渇してポンプが止まっても,井戸底迄水が有るので採熱が出来る。
・一か所の熱源に二組の採熱管を挿入して2系統で11台の室内機利用可能。
・施設運転時,地下水温は消雪パイプ稼働しても降下は0.5℃位の範囲,稼働
を止めても1℃位の囲で大勢に影響はない。地下水の通年温度は14.5℃位
・一般公開出来るので,地中熱の良さを実体験して貰い,PRに役立てられる。
尚冷房に関しては此の夏にデ-タを取り,分析する予定でそれを踏まえて1
シーズンの結果を出す予定です。
井戸断面図
1
採熱施設設置の写真
採熱管挿入1
採熱管挿入2
採熱管挿入3
採熱管地上部
実施建物平面図に器具・電気設備取付位置の図示
実施建物平面図
室外機
室内機
各室・各所の温度記録グラフ
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